プロローグ
買い物から帰ってきてから10分ほどして、くりマロンとクリームパンが遊びに来た。お菓子を詰め合わせた袋はすでに空になっていた。
「今日は何して遊ぶ?」
毎日のように遊んでいる4人(?)は、遊ぶことがなくなってきていた。
「公園に行こうよ」
星くiんのひと声で、4人は公園に遊びに行くことになった。
「サクサクバクダンでもする?」
「いいよ」
ジャンケンの結果に(主についてiくんから)不満が出て何回かやり直しをした結果、星くiんがおにに決まった。
サクサクバクダンで楽しいひと時を過ごしていた時、そうっと忍び寄る影があった。
「今だ!」
1匹の蛇が、突如くりマロンに襲いかかってきた。
「何だ、お前は!?」
「にょろーん!!」
意味のわからない叫び声。
「にょろにょろにょろーん!!」
「そうかそうか、スモークチーズがほしいのか。
でも、どうしてくりマロンを襲ったんだ?」
正直にょろにょろウザいので日本語に翻訳してお送りいたします。
「くりマロンからチーズっぽいニオイがしたからです」
そういえばくりの成分はヨーグルトに似ていると何年か前にテレビで見た。
「なら、これからチーズを探す旅に出よう!!」
そして、僕と蛇の果てしない冒険が始まった──。
第1話「チョコレート・パニック」 - Brown's better than White! -
旅を始めて最初に僕たちが見つけたのは、すべてがチョコレートでできた町だった。
家も、学校も、道路も、すべてがチョコレートだった。
「こんにちは」
僕は町の人に挨拶した。
町の人からはポッキーっぽいニオイがしたが、このサイトのスタンス的にパッキーと言っておく。
「素敵な街並みですね」
「ありがとうございます」
「このチョコは……ベルギー産ですか?」
「ええ、そうです。詳しいですね」
「ありがとうございます。
ところで、この町にスモークチーズはありませんか?」
すると、その人は突然目を見開いた。
それはもう、BLEACHみたいだった。
この作者が作品を読んだ事がないのでたとえようがない。
「ち…チーズ……!?
そんな汚らわしいものがこの町にある訳がないでしょう!!
あんな白くて濁ったもの、誰が好むというのです!!」
しまった、と僕は後悔した。
考えてみればわかることだ。
チョコレートの家に住んでいる人間が、乳製品を好きになる訳がないではないか。
「すいませんでした」
「いいえ! 私は絶対に貴方を許しませんわ!!
このチョコレート★バズーカで貴方を焼き払って差し上げます!!」
そして彼女はどこからか巨大なチョコレートでできたバズーカ砲を引っ張り出し、火をつけた。
巨大な爆弾が打ち出され、僕の目の前で爆発した。
「……甘いな……」
僕は直前にバリアを張って蛇と自分を護っていたので無傷だった。
しかし、あたりに火の手が上がったので、もたもたしているとすぐに中のアンコが溶け出てしまうだろう。
ところが、その熱さでチョコレートも溶け始めていた。
その人は、自分の家が溶けていく様を茫然と眺めていた。
「残念でした〜☆」
僕はとーっても楽しそうに声をかけた。
「おまえのせいだー!!」
彼女はブチギレて、僕に殴りかかってきた。
「おっと」
僕はそれをすんでのところでかわして、町を出た。
「別の町をあたろうか」
「そうですね」
存在する必要があったのかどうかさえわかんない蛇が、応えた。
「……ふっざけんなー!!」
いつも通りの、ついてiくんのツッコミ。
「何が悪かったの!?
作者の酷い第98話・プロットを見事な芸術作品に昇華させたじゃん!!」
「これは昇華じゃなくて堕落だよ!!
そもそも、シュールが売りのクリームパン小説で、にょろーん→スモチって安易すぎるじゃん!!」
「えー……」
「それに何より、当然のように三人称から一人称に移行するのはやめろ!
ルール無視と不条理は違うんだよ!」
「違うの!?」
「…………。お前は、国語の勉強をし直せ。小4くらいから」
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